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2013年6月18日火曜日

英語が上手い日本人とは…(6/19一部誤り訂正)

★6/19 文中の※印の箇所を訂正しました。

いつも参考にさせていただいているブログ「英語教育プロジェクト」さんのこちらの記事「日本人で誰が一番英語が上手いのかーCEFRのProficient Userに関連して」を読んで、英語が上手とはどういうことか?について久しぶりに考えてみました。

こちらのブログ記事にはYouTubeへのリンクが沢山あり、
英語でインタビューに答える宮里藍さん、工藤夕貢さん、財界人では楽天の三木谷会長、ソフトバンクの孫正義会長の動画が紹介されていてとても興味深いです。
ボリュームありますが、もし良かったら記事と一緒に読んでみてくださいね。

親子英語のように、幼児の頃から継続的に取り組めていた場合、会話における発音やリスニング力の良さでは、(もちろん個々人の音を聞き取る感度や努力によって例外はたくさんあるが)中学生や大人になってから始めた場合よりも、日本人は特に有利かもしれない…日本語の音と英語の音の周波数の違いが聞き取りにも影響するとか、日本語にないような破裂音をはじめとする子音は、筋肉が柔らかいときの方が習得しやすいと言われています。

でも、どんなに音が聴きとれていて、発音がネイティブ並みだとしても
英語の話し手として「上手い」とは評価されない。

日本でもそういう意識は徐々に浸透しているように思います。
こちらのブログ記事の言葉を引用させていただくと、

「単に『発音がきれいだ』とか「日常会話がそつなくこなせる』程度では、『あの人は英語を話すのがうまい』とは言わなくなっているように思います。やや複雑な話題になったとしても、語い力や表現力があるので、自分の考えたことを自由自在に英語で言い表せる―そんな能力のことを指すようになっているように感じます」

外資系企業に勤めていたときは、さまざまなレベルで英語が話せる人がたくさんいました。
自分のことは思い切り棚に上げて(^^ゞ、
気になった例を書かせていただくと…

・早口でネイティブ発音っぽいが、you know, sort of, kinda, I meanなどの挿入句をやたら入れて隙間を埋め、実は中身があまりないタイプ(日本人、英語ネイティブ以外の外国人問わず)
(動画の宮里藍さんの英語にもYou knowが結構でてきますが、これは試合直後の興奮が残るスポーツ選手のインタビューではよく出てきますし、耳障りではありません)

・発音はネイティブ並みではないが、会議では自分のプレゼンや説明がやたら早口。難しい言葉やコンセプトを並べ、一瞬「煙に巻く」が、「で、何が言いたいの?/ So what?」と思われてしまうタイプ(英語でも日本語でも同じパターン)

・子どものときからアメリカで育ち、発音もスピードもアメリカ人そのもの!
けれど、話すスピードと選ぶ言葉(スラング多様)もアメリカ人相手のようで、多国籍な人種が働く「場」への配慮が全くないタイプ。むしろ本社から来ているアメリカ人の方がノンネイティブに配慮したスピードと言葉を選んで使っている。

こういう例をたくさん見聞きしてきました。

誰もあまり声に出しては言わないと思いますが、
心の中ではこっそり「こういう話し方は本当に英語が上手いとは言えないんじゃないかな~」と思っていました。

もちろん、発音や語彙の面では苦労していても、
簡潔な言葉で要点を明確に伝えたり、
自分の言える言葉で相手に分かってもらう努力を惜しまない…

こういう方もたくさんいて、中身のある発言は
きちんと尊重され、一目置かれています。

人のことを言うのは簡単で、じゃぁ自分はどうだったのか?というと…
私自身は、まず発音は実は「それっぽく」発しているだけで
英語のLとRの使い分けやW・Vの発音も、ネイティブ耳のテストをパスするレベルではなく
前後関係や文脈で理解してもらっていると思います。

実際に通訳機のイヤフォンを通じて私の英訳を聴いていたネイティブの方から、「その発音だとちょっとわかりずらかったかも」)と後からアドバイスをもらったこともあります(笑)

プライベートなおしゃべりではさほど意識していませんが、
仕事では、「相手に分かりやすい」言葉を選んだり、
へたくそでもはっきり発音したり、
文の組み立て方を工夫して話すように…ということは心掛けてきました。
聞き手の理解を助けるのが通訳の仕事なので、
それは最低限必要な心構えではありました。

ただ、余談ですが、話者が意図的に曖昧に話しているところは
わざわざ明確にする必要が無い…というのが、空気読むことも含めて神経使いました。(笑)

先程のブログにCEFR(Common European Framework of Reference for Languagesの略)という、語学のコミュニケーション能力別のレベルを示す国際標準規格が紹介されています。

※以下(*印囲み)、上述のブログの著者のご指摘を受けて訂正します。(2013/06/19)
この規格によると、日本英語検定協会の「英検とCEFRの関連性について 研究プロジェクト報告」によると、英検1級はC2の「Proficient User」にあたる、と、英国内務省が発表している移民のための英語能力認定テストのリストで示されているのだそうです。(自分で検索してみたところ、英国内務省のHP内に該当箇所を見つけることはできませんでした)

C2の内容について、「後半部分」のみ引用:*

「言語を社会的、学術的ならびに専門的な目的で、柔軟に効果的に使うことができ」

「統合パターン、接続語句、結束を示す表現をうまく使いながら、複雑な主題に関して、意味明瞭にしてきちんとした構造の詳細なテクストを作ることができる」

とされているのだそうです。

本当に英検1級がこのレベルかどうか、誰も確かめようが無いですが、
要は、物凄く専門的で高度な能力ということですね。

このレベルの「英語が上手い人」に相当するかもしれない…
と紹介されている物理学者の村山斉さんの動画を見てみると、
確かにとても説得力があります。

そんな凄いレベルの英語まで考えた後で、強引に親子英語に話を戻します。(^^ゞ

「将来子どもには英語で上手にコミュニケーション取ってもらいたい」
と漠然と思っていても
果たして具体的にどんなレベルで?!

というところを、自分の中で今考えを巡らせています。
…というか、私が決めて仕向けるというよりも(笑)

今は英語の種まきは頑張ってしていますが、
その後長ーい目でみて、娘が自分でどういうところを目指したいのか、
考えてみる材料を提供していけたらな、と思っています。
もうちょっと先の話にはなりますが…。

先程の例でいえば、分かりやすいところで、宮里藍さんや工藤夕貢さんのレベルで"言いたいことをしっかり"英語で話せていたら、もうかなり素晴らしいのではないかと思います。

昨日今日は「お父ちゃんのお誕生日びっくり大作戦」プロジェクトに娘と取り組んでいて
英語はさぼり気味だったので、独り言ブログでした。

ちなみに、ビックリ大作戦は大成功~♪













今日も長い記事を最後まで読んで下さり
ありがとうございます。

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8 件のコメント:

  1. どのくらいのレベルの英語を子どもに求めるか、親が決められることではないですよねぇ。親は、下地と教材を与えてやるだけというか。あとは、本人のやる気と素質に大きくかかわりますものね。でも、最低限、物怖じせず、堂々と英語で自分の考えを伝えられるようにはなって欲しいと今がんばってるわけですけど。
    宮里藍ちゃん、以前からちょいちょい英語はなしてましたが、あんなに上手になってるとは!あれだけ堂々と話せるなら、私としては大成功です。

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    1. ものぐさハハさんへ:

      おっしゃるとおり、語学は本人のやる気(動機)と、やはり素質ってありますよね。やる気はかなり大きいと思います。

      >最低限、物怖じせず、堂々と英語で自分の考えを伝えられるようにはなって欲しいと

      同感です。それには自信を持つということですよね。

      英語に対する劣等感を少なくして、自分の英語を分かってもらったという経験を積み重ねて、自分の英語に自信を持てるようになることが大事かなと。

      そういう自己肯定感を育てたい、というのが
      子どものときから娘に英語に触れさせている理由の一つです。

      宮里藍ちゃん、本当に感動しますよね~。
      厳しい勝負の世界でたくましく生きている様子が
      見事に彼女の英語にあらわれていました。


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  2. 初めまして。「英語教育再生プロジェクト」の井上博史と申します。
    あの記事はYoutubeを一日中見続けて、選んだものです。

    実は最近、TOEFL iBTの導入が話題になっていますが、そういったことを推進する実業家さんたちの英語も知っておくべきですし、海外で活躍している人たちはどのくらいの英語を使うのかも知っておくべきだと思ったからです。

    私の選択がSaraさんにとって面白かったようで何よりです。(^O^)

    また、Saraさんご自身の外資系企業での体験、「なるほど」と思いました。
    ―いますね、確かに。You know, kinda, sortaみたいなのを連発する輩。
    あえて崩した発音をしているタイプで、何を言いたいんだか分からない人も。
    そういう人って文書を書かせると一発で分かります―支離滅裂な文を書いてきますから。ああ、やっぱり、これでは内容が理解できなくて当然だったんだと、後で気づくこともあります。(^_^;)

    ところで、英語教育の専門家さんたちが、「これからはCEFRだ」と言い始めています。はっきり言って、日本人の誰が試験官になれるの?―という感想しか持てません。実は村山斉さんくらいの英語力のある人なら分かるけれども、という気持ちで、あのブログの記事を書いたりしています(笑)。

    なお、「CEFRのCレベルが英検1級に相当する」と言っているのは、主催者の日本英語検定協会です。むろん私はそう思っていません。ブログにもそのように記しています。

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  3. 井上博史さま;

    初めまして。
    引用させていただいたブログの記事の著者に駄文をお読みいただき、直接ご丁寧なコメントをいただきまして、大変恐縮しております。どうもありがとうございました。

    あらためまして、あの記事は大変興味深く拝読いたしました。
    YouTubeを一日中見続けて探されたという熱意も敬服いたします。

    今やインターネットで探せば何でも見つかる便利な時代ですが、
    選別眼のある方が労力を割いて調査、考察されたものを参考にさせていただくことは大事であり、とてもありがたいと思っております。

    ご指摘いただきました「CEFRのC2レベルが英検1級に相当する」の記述の件の誤り、大変申し訳ありませんでした。後程、本文の記述にも訂正・加筆させていただきますね。


    リンク先の日本英語検定協会の「研究プロジェクト報告」を詳しく読ませていただきました。

    確かに1ページ目の最後の行に"英国内務省が発表している認定試験はList of Approved English Tests として公開されており、その中で、英検の3 級~1 級がどのCEFR レベルに相当するかが示されています。"

    とありました。そこで、"英国内務省が日本の英検の級にまで言及してレベルの相関リストを作っているのだろうか?"と興味を持ち、英国内務省のHPで該当箇所を調べてみました。「List of approved English language test」(http://www.ukba.homeoffice.gov.uk/business-sponsors/education-providers/esol-providers/)

    しかし、最新版(2012年11~12月頃改訂?!)にはCambrige ESOL、BULATS(中略)、TOEIC, TOEIC iBT, Pearson, Trinity Collegeなどイギリスもしくはアメリカのテストしか掲載されておらず、英検への言及は見つけることができませんでした。"では、改訂前のリストには英検も載っていたのか?"と思い更に調べてみても、私の検索能力の限界で、過去のバージョンデータも、何等かの理由で英米以外の語学機関によるテストは認めないことにする…といったような記述も発見できず、結局断念しました。(^_^;) 

    もしかしたら、しかるべきとろころに存在するのかもしれませんが、
    本来は日本英語検定協会がレポートに英検についての記載があるリストへのリンクを載せるべきですね。

    たとえレポートにも書かれているとおり「英検1級はCEFRのC2レベル」とする判断が存在するのだとしても、実際はスキルの種別も細分化されており、別々のテストのグレード対グレードという単純比較はできないようですので、日本英語検定協会によるアピールも国内学習者向けでしかないように思えてしまいました。

    長々と失礼いたしました。
    これからもブログの記事を楽しみにしております。

    このたびは誠にありがとうございました。

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  4. Saraさんシェアありがとうございます。勉強になりました。
    そういえば会社でも大学でもいたなぁと思い出しました、発音だけ良いけど中身が伴っていないいわゆる中途半端な帰国子女とインター上がり(^^;
    私自身も帰国の部類に入るので、完璧に外国人の同僚と議論できたかと問われると恥ずかしい思い出が沢山あります。。

    会議の場では、発音や英語自体はブロークンでも商品の内容を熟知している技術の方たちの方が、むしろ中身のある発言をしていると感じていました。

    それを英語育児に置き換えると、どうやったらそのレベルに近づけることができるのでしょうね。。結局、スクールや留学を選択するしかないという結論に至ったら寂しいなぁ(^^; 私自身、明確な方針なくここまで来ているので、どういう材料を娘に与えればいいかまだ分からず。。先の課題多しです。

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    1. Gorigorionさんへ:

      そうそう。「英語が上手になりたい」「英語を使って働きたい、活躍したい」って具体的にどうなりたいの?(自分の子どもにそうなってもらいたい場合も同じ)ということなんですよね。

      例えば、英語の先生とか通訳・翻訳者など語学のプロを目指すなら専門の学校やカリキュラムがあるし、その仕事で日本人相手のビジネスの場で活躍したい場合は日本企業でのビジネス経験があると大いに役に立つ、などある程度道筋が見えやすいのだけれど。

      そこまで語学のプロになりたい訳ではないけれど、
      海外に出て活躍できる会社、仕事を選びたいという場合は
      それこそ、普通の仕事選びと同じで膨大な量の選択肢の中から
      どんな分野でそれがしたいのか?という問になるんですよね。

      日本にいるだけではやはり視野が狭いし、
      世界の人と関わることで自分の国や文化も見つめ直す事ができる…
      という意味では、私も他の国の人や文化と接点がある職業を目指すことはとてもいいことだと思うので、

      子どもには、そういう様々な国、人、文化があるんだよ、
      と関心が持てるような働きかけはしたいなと思っています。
      それと、今毎日触れている英語はその世界とつながっているんだよ~と
      よりはっきり意識してもらうことによって、英語に対する目的意識を具体的にしてあげるのも、日頃の取り組みと一緒で大事なのかなぁと思っています。

      まだまだ今の私たちの子どもは小さい(笑)ので
      具体的なスキルや経験については
      親子英語、英語育児のちょっと先に…ということになりそうですけどね。

      公立小学校の英語必須化などは正直全く期待できないけれど(^_^;)
      親子英語の取り組みで力をつけてきた子ども達が
      高校生ぐらいにどうなっているか?その段階では何をやっているか?
      そろそろそういうことも分かる頃になると思うので、
      また日々参考にさせていただきたいな、と思っています。

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  5. 久しぶりにこちらの記事を読み返しました。
    深いですね〜。。。親子英語をやっている意味に付いてもいろいろ考えさせられます。わたし自身の英語力が低いのでつい「ペラペラ、きれいな発音」=英語力が高いと考えてしまいがちですが、たしかにそうではないですね。

    自分の考えを明確にそして簡潔に伝えるって本当に大事。日本語でもそうですよね。英語ができないわたしは、まずは日本語でそういう能力を高めてあげたいなぁと思います。またためになる記事、ぜひシェアしてくださいね〜。

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    1. シオママさんへ。まだPCが不調で全然ブログ更新できていないのに、こちらにコメントありがとう!


      私たちの子ども達の年齢だと、まだまだ日本語と同じで英語もおしゃべりと読み書きの基本レベルにやっと入ったぐらいのところだと思うんですよね。なので、本当にまだまだこれからですよね。

      自分の体験からこれだけは自身持って言えるのは、9歳まで現地の子どもと変わらぬレベルで会話していた言語が、読み書きも会話も全く必要無い日本で数年過ごす間にほとんど話せなくなってしまうぐらいに、小さいときに身につけた母国語以外の言葉ははかないということです。 これから英語にどれぐらいの比重を置いていくかは試行錯誤していくと思けれど、このことだけは肝に銘じてあまり一喜一憂しないようにしたいな〜と思っています。

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